今からちょうど400年前、イングランド王兼スコットランド王ジェームズ1世による弾圧を恐れてメイフラワー号に乗ってヨーロッパからアメリカに渡り、プリマス植民地を設立したピューリタン(清教徒)の一団がいました。現在では、彼らは「ピルグリム・ファーザーズ」と呼ばれています。
オランダのライデンで、ピルグリム・ファーザーズについての展覧会が開催されていました。
The Candle is Lighted, 1620-1699, Museum Catharijneconvent, Utrecht |
Detail: The Candle is Lighted, 1620-1699, Museum Catharijneconvent, Utrecht *ホルバインの描いたカルヴァンの横顔にそっくり。 |
ライデンでの生活があまりにも居心地がよかったために、アメリカに発つのをためらったものもいたそうです。
Willem Isaacsz. van Swanenburg, after Jan Cornelisz. van Woudt, The University Library, 1610, University Library, Leiden *17世紀のライデン大学の図書館の様子。他国では禁止されている出版物も販売され読むことができました。 |
ピルグリム・ファーザーズはこのようなオランダの寛容で自由な雰囲気の中で11年間の亡命生活を送った後、アメリカへと渡っていきました。
当時の人々の様子がタイル画に描かれています。
Detail: Sixty Delftware Tiles, first half of the 17th century, Museum De Lakenhal, Leiden |
Detail: Sixty Delftware Tiles, first half of the 17th century, Museum De Lakenhal, Leiden |
身分の高い男性。立派な襟をつけています。
Detail: Sixty Delftware Tiles, first half of the 17th century, Museum De Lakenhal, Leiden |
本を手に持つ男性(少年?)。17世紀のオランダの識字率はとても高く、一般市民でも聖書を読んだり手紙を書いたりすることができました。
Tile Panel with Various Figures, Holland, ca. 1625-1650, Nederlands Tegelmuseum, Otterlo |
上のタイルのパネルは、ピルグリム・ファーザーズが住んでいたといわれるアムステルダムの家にあったものです。もしかしたら、彼らの姿が描かれているかもしれません。
ピルグリム・ファーザーズはライデンの自由で寛容な空気の中で11年を過ごしたのち、自由の国アメリカを目指しました。彼らの理想とする「自由」の理念のなかには、ライデンで送った自由な生活が含まれていたことでしょう。
Pilgrims to America: and the Limits of Freedom
2020.06.02-2020.09.13
Oude Singel 32
2312 RA Leiden
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