ウィーンにお昼に着いたので、ホテルでチェックインして荷物を預けて、まずはベルヴェデーレへ向かいました。
クリムトの《接吻》を見るために!
ベルヴェデーレには無料で入ることのできる素敵な庭園があって、庭園には散歩やジョギングを楽しむ人たちがたくさんいました。
上宮(Oberes Belvedere, Upper Belvedere)
下宮(Unteres Belvedere, Lower Belvedere)
ベルヴェデーレ 21(Belvedere 21)
と、呼ばれています。
上の写真は上宮です。ベルヴェデーレが所有する有名な作品のほとんどは上宮で観ることができます。
Gustav Klimt, Portrait of a Woman, c. 1893/1894 |
肌が透き通るように美しくて、なんて品のある女性なんだと目を奪われた作品です。
そして、近づいてキャプションを見てびっくり!クリムトの作品でした。
クリムトが31歳のときに制作したそうです。
Gustav Klimt, The Kiss, 1907-1908 |
この作品を見るためにウィーンへ行ったと言っても過言ではない、クリムトの《接吻》。
金箔が多用されていて、まるで発光しているような煌びやかな作品です。
女性の恍惚とした表情から、彼女の花冠から地面までつながっている花など細かいところまで、正面の置かれたソファに座ってじっくり時間をかけて観ました。
文句なしの傑作です。
Gustav Klimt, Flowering Poppies, 1907 |
クリムトの風景画や花の絵もたくさんありました。
彼の花が描かれた風景画、夢のような幸せな雰囲気にあふれていて好きなんですよね。
3階には、クリムトに次ぐオーストリアを代表する画家シーレの作品がありました。
上の作品では、ソファの上に画家シーレに似た男性がしゃがみ、そのソファの前に女性が座っていて、女性の足の間に子どもがいます。
題名に家族(The Family)とあるので、シーレの家族の肖像画なのかと思ったら少し違っていました。
シーレがこの作品を描いたときには妻イーディスは妊娠中でまだ子どもが生まれていなかったからです。
シーレは近い将来に訪れるはずの家族を描いたのかもしれません。
しかし、妊娠6か月の妻イーディスはスペイン風邪で亡くなってしまい、その後、シーレはイーディスが亡くなった3日後に同じスペイン風邪で亡くなっています。
ちなみに、この作品の「家族」という題名はあとから美術評論家が付けたそうです。
写真撮影は禁止されていましたが、クリムトとシーレに並ぶ3人目の画家ココシュカの作品もたくさん見れました。
また、世界的に知られていないオーストリア出身の女性画家たちの作品も目立つところに取り上げられていて、オーストリアの美術にどっぷりと浸りました。
広い宮殿のなかを夕方まで歩き回りながら心地よい疲労感でもう十分という気持ちではあったのですが、ここでベルヴェデーレが所蔵しているクリムトとシーレの有名作品はまだあったはず…たしかアレもコレも見ていない…という疑念が出てきました。
もしかしたらここ上宮ではなく、下宮に展示されているかもしれない!ということで大急ぎで下宮へ向かいました。
この写真を撮っている場所が上宮で、目指す下宮は正面のオレンジの屋根の建物です。けっこう遠い(笑)
Egon Shiele, The Embrace (Lovers II), 1917 |
ありました!!
見てないな~と思っていた作品はほぼこちらに展示されていました。
疲れたからもういいやと思ってたら見れませんでした。あぶなかった。
ベルヴェデーレ(上宮、下宮、ベルヴェデーレ 21)
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