オランダの自画像―黄金時代のセルフィー〜Dutch self-portraits Selfies of the Golden Age at Mauritshuis Museum in Den Haag

2015年10月23日金曜日

デン・ハーグ マウリッツハイス美術館 展覧会

t f B! P L
マウリッツハイス美術館で開催中の展覧会「オランダの自画像―黄金時代のセルフィー」。「セルフィー」という新しい言葉を美術館が展覧会で使うのかと、まずタイトルでびっくりしました。
マウリッツハイス美術館Facebookページより
そして、会場に訪れて二度目のびっくり!会場に大きな鏡がたくさん設置されていました。

(会場はとても暗くて写真が撮れなかったので、マウリッツハイス美術館のフェイスブックのページよりお写真を借りました)

でも、この鏡にはちゃんと意味があって、それを知るとなるほど~と感心しました。画家が自画像を描くときは鏡に映る自分を描いていたので、作品に描かれた画家の姿は左右反転した鏡像です。ですので、鏡で作品をみると、本来の画家の姿となります。
マウリッツハイス美術館Facebookページより
でも、鏡に映る作品を見ていると違和感を感じました。「それはなんなんだろう?画家の本当の姿なのに、何が変なんだろう?」と考えながら見ていて「はっ!」と気付きました。鏡に映る画家たちが絵筆を握る手が「左手」だったんです。

画家は作品の中でちょっと嘘をついていたんです。鏡面に映った姿をそのままカンヴァスに描くと、作品には絵筆を左手に持っている画家の姿になってしまう。それだと、鑑賞者は違和感を感じてしまう。だから、鑑賞者にとって自然になるように、鑑賞者から見て右手に絵筆を握る自分の姿を描いているんです。

画家の秘密をひとつ、知った気分です。

Judith Leyster, Self-Portrait, c. 1640, National Gallery of Washington
17世紀のオランダ黄金時代に最も成功した女性画家、ユディト・ライステルの自画像です。イーゼルには彼女自身の作品がかかっています。ハーレムで活躍していたこと、そして、画風が似ていることでハルスのもとで修業したとも言われています。

レンブラントの最後(かも?)の自画像がこちらの会場に移動していました。デルフトの画家カレル・ファブリチウスの自画像とならんでいます。静かな迫力を感じる二作品です。
Jan Steen, Self-Portrait Playing the Lute, c. 1663/65, Museo Thyssen-Bornemisza, Madrid
教訓や寓話を題材にしながら、陽気な庶民の生活を描いたヤン・ステーン。家族を描いた作品には、自分を含めた家族をモデルにしているものも多くあります。画家としての自画像は大変威厳のある姿なのに、こういう作品ではちょっと意地悪そうな顔をしています。



オランダの自画像―黄金時代のセルフィー
2015.10.08-2016.01.03

Mauritshuis Museum
Plein 29
2511 CS Den Haag
http://www.mauritshuis.nl/en/
自分の写真
ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

最新記事

にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ
にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ

このブログを検索

Translate

QooQ