ライデンにあるラーケンハル(Lakenhal Museum)は2019年に長いリノベーションを経てオープンしました。記念すべき最初の展覧会はライデン出身のレンブラントの若いころに焦点をあてた「青年レンブラント(Young Rembrandt)」でした。
このラーケンハル美術館で最も有名な作品がルーカス・ファン・ライデンの《最後の審判》です。この作品はルネサンス様式の祭壇画で、1566年のイコノクラズムを生き残ったオランダでも数少ないものの一つです。
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Lucas van Leyden, Last Judgment, c.1526-1527, Museum de Lakenhal, Leiden |
ヨハネによる聖書の黙示録に記されている裁きの日を描いています。祝福された者は左手で天国に導かれ、右手では怪物と悪魔が地獄の火の中に呪われた者を引きずり込んでいます。真ん中のイエスは玉座の上にいて、使徒たちは雲の上に座っています。
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Detail: Lucas van Leyden, Last Judgment, c.1526-1527, Museum de Lakenhal, Leiden |
異形のモンスターたちの造詣が実に愉快です。怖いんだけれども、少しかわいかったりおもしろいんですよね。この点はオランダの先輩画家ヒエロニムス・ボスと共通しています。
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Detail: Lucas van Leyden, Last Judgment, c.1526-1527, Museum de Lakenhal, Leiden |
ボスと異なるのは複雑なポーズでの自然な身体表現と優美な色彩です。
ルーカス・ファン・ライデンはもともと版画家で、ミケランジェロ、ラファエロ、デューラー、シニョレッリといったルネサンス期の画家たちの作品に倣って版画を制作していました。その過程で解剖学や遠近法、色彩を研究していたのかもしれません。
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Detail: Lucas van Leyden, Last Judgment, c.1526-1527, Museum de Lakenhal, Leiden |
右の男性の分厚いマッチョな腹筋はオランダ絵画ではあまり見ない気がします。
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Cornelis Engebrechtsz, Crucifixion, c.1515-1517, Museum de Lakenhal, Leiden |
こちらは16世紀のマニエリスムの画家コルネリス・エンゲブレフツの祭壇画です。
中央にキリストの磔刑が描かれ、左右には磔刑に関連した旧約聖書の場面が描かれています。左翼パネルにはアブラハムの生贄が描かれ、右翼パネルにはモーゼが青銅の蛇を作ったエピソードの場面が描かれています。
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Detail: Cornelis Engebrechtsz, Crucifixion, c.1515-1517, Museum de Lakenhal, Leiden |
三連祭壇画の下にはもう一枚横長のパネルがあって、お腹から木が生えているアダムがいます。その木を上に辿った先でキリストが十字架にかけられているという凝った構図です。
顔だけ骸骨になったアダムがちょっとシュールです。
一部屋に複数の祭壇画があるので、ベンチに座って休憩を取りながらゆっくり鑑賞しました。
Museum de Lakenhal
Oude Singel 32
2312 RA, Leiden
https://www.lakenhal.nl/en
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