【フェルメール】新発見!フェルメール《真珠の耳飾りの少女》には、まつげがあった!~Closer to Vermeer and the Girl @ Mauritshuis Museum in Den Haag

2020年5月8日金曜日

デン・ハーグ フェルメール マウリッツハイス美術館

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2018年からマウリッツハイス美術館で行われていたフェルメール《真珠の耳飾りの少女》の科学調査の結果が発表されました。

Closer to Vermeer and the Girl - New discoveries and insights from the international scientific examination
2018年の調査は展示室内で行われました。


額を外された《真珠の耳飾りの少女》がイーゼルに設置されています。


マウリッツハイ美術館2階の「黄金の間」のなかをガラスの衝立で簡易的に仕切って調査は行われました。


部屋が暗いし、距離も遠かったので、カメラでズームを使ってもこれくらいしか見られませんでした。

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今回の調査で一番大きな発見は、少女の後ろに緑色のカーテンがあることが分かったのことです。絵の具が変化してしまって何世紀もの間、カーテンは姿を消していました。

それから、フェルメールが絵を描く過程で耳の位置やヘッドスカーフ、首の位置などを変更していたこともわかりました。

フェルメールは茶色と黒の絵の具で下書きをしたあと、まず最初に背景を塗り、そのあと黄色の上着、白い襟、ヘッドスカーフを描いていき、最後に真珠を描いたことも判明しました。


私は長年、イヤリングのフックがないことが不思議だったのですが、今回もフックは見つからなかったそうです。もともとフェルメールはフックを描いていなくて、だまし絵的な感じで描いていたんでしょうか?

フェルメールの特徴的な美しい青には「ラピスラズリ」が使われていたことが知られていましたが、今回の調査ではフェルメールが使用したラピスラズリが最初に高温で加熱されていたために挽きやすくなり、より強い青色を生み出していることが分かったんだそうです。同じ原料でも製法によって発色が変わるとは知りませんでした。



イヤリングのフックに続く私の長年の疑問の二つ目が、彼女の体毛の色。

まゆげ、まつげ、髪の毛、もみあげ、おくれ毛も何も描かれていないので、何色なんだろう?と思っていました。肌の色が白いので白に近い金髪か、もしくは専門家がいうようにトロ―二―で特定の人物を描いたものではないとか。(石膏像がモデルとか)

その疑問が解決されそうです。

というのも、まつげが描かれていたことがわかったんです。色は眼のふちの色と同じ茶色
のようです。ということは、髪の毛も茶色だったのかな?想像が膨らみます。

マウリッツハイス美術館によると、これらの発見により「少女」がこれまで考えられていた以上に「個人的」なものになったけれども、「少女」が一体誰だったのかはいまだに謎だそうです。



Mauritshuis Museum
Plein 29
2511 CS Den Haag
https://www.mauritshuis.nl/en/
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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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