タイトルからなんとなくエロティックなものを想像していたのですが、実際には感情がどのように表現されているかという極めて真面目な展覧会でした。
美術館HPより |
17世紀のオランダ絵画において、感情表現はとても重要だったそうです。画家であり、ハーレムの美術学校の創始に関わったとされるカレル・ファン・マンデルは『画家列伝』(1604)のなかで、作品の魂は感情の確かな描写によるとしましたし、ヴィレム・フーレーは絵画芸術で最も偉大な力は感情表現に宿ると主張しています。
そのほかにも17世紀の書籍や印刷物には、内なる感情を表情やポーズで表現する方法をイラスト入りで詳細に説明しています。最初の部屋にはこの時期の書物も展示されています。
なぜ、16世紀までは感情が描写されなかったかというと、感情のコントロールが重要とされていたからです。なので、16世紀以前の絵画をみると無表情のものが多いんだそうです。それが考え方や文化の変化によって1640年頃から感情が描かれるようになったそうです。
展示室では、苦痛・絶望・愛・欲望・愉楽・歓楽といったテーマが設定されていました。愛する人を亡くした悲しみに沈んで涙する場面や、仲間と愉快に飲食をともにする場面など、いろいろ観ている私の感情を揺さぶる作品がありましたが、最も感情に訴えられたのが苦痛でした。
そこにはレンブラントが17歳の時に描いた作品がありました。
となりには、ヤン・
感情表現な豊かな作品をみると、こちらの感情の起伏もなんだか激しくなって疲れてしまいました。美術鑑賞のあとは、美術館のカフェでコーヒーを飲んで心を落ち着かせ、中庭でのんびりしてから次のお目当ての美術館へ行きました。
Emotions: Pain and Pleasure in Dutch Painting of The Golden Age
2014.10.11-2015.02.15
Frans Hals Museum
Groot Heiligland 62
2011 ES Haarlem
http://www.franshalsmuseum.nl/en/
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