マルレーネ・デュマス~Marlene Dumas: The Image as Burden, Stedelijk museum in Amsterdam

2015年1月8日木曜日

アムステルダム アムステルダム国立美術館 展覧会

t f B! P L
二回も訪れたのに記事にしていない展覧会があります。しかも1月4日で会期が終わっているものです。

記事にしたかったのに、なぜこんなに書けなかったかというと、展覧会で受けたショックが大きかったせいです。

マルレーネ・デュマス。彼女の展覧会は衝撃的でした。

彼女の作品を知ったのは、2007年に東京都現代美術館で開催された個展「マルレーネ・デュマス―ブロークン・ホワイト」でした。そのときは、人間の闇に惹かれて描きもするが、全体的にオシャレなセンスで人物画を描く画家という印象をもちました。


東京都現代美術館で開催された時のポスターに採用されていた自画像。かっこいい。

今回の展覧会でもオシャレな作品を期待して見に行ったのですが、最初の部屋に展示されていたコラージュLove versus Death (1980)にはデュマスが追求する深いテーマである愛・服喪・死・悲嘆が明示され、軽い気持ちで訪れた私は次の部屋に進むのを躊躇しました。

引いてみると…。


彼女の作品の多くには、性差別や人種差別、そしてそれらによってもたらされる死が多く描かれていました。


赤い洋服と凝固し変色した血の対比
血の気の引いたブヨッとした死体の顔には、生の証である恍惚感が感じられます。そのアンバランスさに非常に奇妙な感覚を覚えました。滲んだ画面からは、滴る筆で死んだ身体から滲みでてくるものを捉えようとしているようにも思えます。




デュマスは今はイメージの時代であるといい、自分は絵画ではなくイメージを描いているといいます。最後の部屋はイメージの集積そのものでした。






Marlene Dumas: The Image as Burden
2014.09.06-2015.01.04

Stedelijk Museum
Museumplein 10,
1071 DJ, Amsterdam
http://www.stedelijk.nl/en
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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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