マネキンというとすぐに思い浮かぶのは洋服屋さんでディスプレイされているものですが、今回はそのマネキンではなく、画材屋さんで売っているものが近いです。
このマネキンの歴史で面白いのは、最初画家たちは肖像画を描くときに人物の代わりに服を着せてそれをモデルに描くなど制作の補助的役割をしていたのものが、次第に作品の背景に表われたり主役を担ったり、はたまた画家のインスピレーションを刺激するま重要な役割を果たすまでになったことです。
それから、マネキンと彫刻の違いも興味深いです。だんだんと人間のように描かれるけれども人形という「モノ」にとどまるマネキンと、《ピグマリオンと彫刻》に代表されるように命を持ち、生身の人間となる彫刻。よく似ているようで少しの造詣の違いによって、画家(人間)がマネキンと彫刻から受ける印象が違ったんだろうなと思います。
「サイレント・パートナー」展は1月25日までロンドンのフィッツウィリアム美術館で展覧会を終えた後、3月31日からパリのブールデル美術館で巡回します。
こんな珍しいテーマの展覧会はそうそう開催されるものではないのでこの機会を逃したくないのですが、カタログを取り寄せるだけで満足するしかなさそうです。
Silent Partners: Artist & Mannequin from Function to Fetish
http://www.silentpartners.org.uk/
Fitzwilliam Museum in Cambridge
2014.10.14 - 2015.01.25
Musée Bourdelle in Paris
2015.03.31 - 07.12
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