華麗なるファッションと狂騒の時代、アール・デコ~Art Deco: Paris @Gemeentemuseum in Den Haag

2018年2月7日水曜日

デン・ハーグ デン・ハーグ市立美術館 ファッション 展覧会

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デン・ハーグ市立美術館で開催される、ファッション関係の展覧会にはハズレがありません。2018年3月4日まで開催中の「アール・デコ―パリ」もパリの熱狂の時代を反映した服飾がふんだんな華やかな展示になっています。


1920年代のアメリカは「狂騒の20年代」(Roaring Twenties)と呼ばれ、第一次対戦の工業特需と、大戦が終結し、大量の帰還兵による消費と大量生産の開始、経済政策、自動車産業の発展とそれによる新しいライフスタイル等々が相まって、1929年まで空前の好景気でした。

Paul Poiret, Evening Gown, 1920's
飛行機が飛び、汽車や車はスピードを上げ、世の中のあらゆるものがめまぐるしく動き始めました。この動き-リズミカルでメカニックな動きの表現が、アール・ヌーヴォーの有機的形態に取って代わり、鉱物的で直線的なアール・デコの基調となっています。


レオナルド・ディカプリオが主演したグレート・ギャッツビーがまさにその時代。華やかなファッション、酒、奔放な性、喫煙、ドライブ。生を謳歌した時代。

Paul Iribe. Les Robes de Paul Poiret, Rancontees par Paul Iribe, 1908

女性たちもコルセットで締め上げた堅苦しいドレスから脱却し、膝丈の短いスカート、ショートヘアのボブカット、濃いメイクアップ。それまで女性らしいとされてきた装いや行動様式ではなく、ジャズ音楽などを好んで、華やかで自由な雰囲気が表現されているのが1920年代のファッションです。日本でも同時期にモボ・モガが流行っています。


そんなファッションを牽引したのが、ファッション界のピカソと称されるポール・ポワレです。彼は女性のコルセットをとりのぞき、ビーズやスパンコールがライトにキラキラと反射する、劇場の一幕を日常に持ち込んだようなドラマチックなデザインが特徴です。

Paul Poiret/Andre Perugia, 'Le Bal', 1924

この時代はファッションに合わせて、デザイナーが香水やその他小物をデザインされはじめました。


この小物類がとてもキュートな乙女仕様で、心奪われます。愛らしいカラーとモティーフで、セクシーなドレスと対象を見せています。




Art Deco: Paris
2017.10.14-2018.03.04

Gemeentemuseum, Den Haag
Stadhouderslaan 41
2517HV, Den Haag
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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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