2026年、マウリッツハイス美術館の改修工事とフェルメール《真珠の耳飾りの少女》の日本旅行~Girl with a Pearl Earring by Vermeer to Travel to Japan

2026年1月12日月曜日

デン・ハーグ フェルメール マウリッツハイス美術館

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普段はオランダのアートを中心に紹介していますが、今日は特別なニュースをお届けします。

ヨハネス・フェルメール《真珠の耳飾りの少女》

私が住んでいるデン・ハーグにあるマウリッツハイス美術館が、2026年に大規模な改修工事に入るんです。そして、その期間中、世界的に有名なヨハネス・フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》が日本へ貸し出されます!これは日本のアートファンにとって見逃せないトピックだと思います。また、オランダ在住の私としても、地元の大好きな美術館と日本とのアート交流に胸を膨らませています。

この記事では、改修工事の詳細、絵画の日本ツアー、そして工事後の美術館の変化についてまとめています。情報源はマウリッツハイス美術館の公式プレスリリースや関連ニュースを基にしています。

左のクリーム色の建物がマウリッツハイス美術館の本館、右にある茶色の建物が新館。2014年の改修工事でふたつの建物が地下でつながりました。


1.マウリッツハイス美術館の改修工事:2026年の閉館スケジュールと目的

マウリッツハイス美術館は、17世紀のオランダ絵画を数多く所蔵する美術館で、デン・ハーグの中心部に位置しています。レンブラントの《テュルプ博士の解剖学抗議》やフェルメールの《真珠の耳飾りの少女》などが展示され、世界中から観光客が訪れる人気スポットです。そんな美術館が、2026年8月24日(月)から9月20日(日)まで、約1ヶ月間閉館します。これは改修工事のためで、単なるメンテナンスではなく、美術館の未来を形作る重要なプロジェクトです。


メンテナンスにより8月24日から9月20日まで閉館(マウリッツハイス美術館公式サイトより)


工事の主な目的は、美術館の施設改善と新しい教育センターの準備です。具体的には、2025年12月1日に取得した美術館のすぐそばにあるある建物(Korte Vijverberg 4)を活用した「Mauritshuis Educatie Centrum」(仮称)の建設準備が含まれます。このセンターは2028年にオープン予定で、アート教育の拠点として機能する予定です。子供から大人まで、ワークショップやインタラクティブな展示を通じてアートに親しめる空間になるそうです。オランダの美術館は、教育面を強化するトレンドがあり、この改修はその一環です。

閉館期間は約1か月間と短いですが、《真珠の耳飾りの少女》が見られない期間はもう少し長そうです。なぜなら、マウリッツハイス美術館の閉館期間よりも、大阪での展示期間の方が長いからです。

・マウリッツハイス美術館閉館  8月24日から9月20日まで
・大阪中之島美術館で展示    8月21日から9月27日まで


ですので、日本・オランダ間の輸送などの準備を考えると、美術館が開館していても改修工事前後1週間ほどは《真珠の耳飾りの少女》が見られない可能性があります。地元ファンや《真珠の耳飾りの少女》を見るためにマウリッツハイス美術館に訪れる観光客にとっては少し寂しい時期になりそうです。


《真珠の耳飾りの少女》がある展示室


2.《真珠の耳飾りの少女》が日本へ:大阪で待望の展示

さて、今回の目玉は、フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》が日本へ貸し出されること! この絵に描かれた少女はマウリッツハイスの「看板娘」として知られ、世界でもっとも有名な絵画の一つです。少女の神秘的な視線と、光り輝く大きな真珠の耳飾りが印象的です。この作品の貸し出しは極めて稀で、最後の館外貸与は2023年の同じオランダ国内にあるアムステルダム国立美術館です。このときはフェルメール作品28点が一堂に会したフェルメール展への貸し出しでした。


2023年のフェルメール展時のアムステルダム国立美術館の外観

▼《真珠の耳飾りの少女》が貸し出されたフェルメール展のレポ。


▼フェルメール作品を貸し出していたときのマウリッツハイス美術館の様子。



2026年の貸与はマウリッツハイス美術館の閉館期間に合わせて行われ、展示場所は大阪中之島美術館の一館だけです。巡回はありません。期間は2026年8月21日(金)から9月27日(日)までで、主催は朝日新聞社です。朝日新聞社は、2012-2014年の前回のマウリッツハイス美術館改修時にもパートナーとして協力し、当時もこの作品とマウリッツハイス美術館のそのほかの作品を日本(東京と神戸)で展示した実績があります。このときのマウリッツハイス美術館展では220万人もの鑑賞者が訪れました。


3.なぜ今、日本へ?

マウリッツハイスの国際訪問者の多くが日本人で、フェルメールのファンが多いからです。館長のマルティーヌ・ゴッセリンク氏は、「日本からの観光客が毎年数千人訪れ、この絵を愛してくれている。今回が最後の機会になるかもしれない」とコメントしています。

これはアート外交としても意義深いですね。日本では《真珠の耳飾りの少女》の単独展示や関連イベントが予定されており、フェルメールの生涯やオランダ黄金時代についての解説も充実するのではないかと思われます。

フェルメールの技法や使用した絵具を解説した展示(2024年、マウリッツハイス美術館ロビー)


4.改修工事後のマウリッツハイス:より魅力的な美術館へ

改修工事が終わった後のマウリッツハイスは、どう変わるのでしょうか? 今回の工事は教育センターの基盤作りなので、即時の大変化はないかもしれませんが、長期的に見て美術館の体験が向上します。

2028年の教育センターオープンに合わせて、インタラクティブな展示スペースやワークショップエリアが追加される予定です。これにより、単なる観賞型から、参加型の美術館へ進化するでしょう。

過去の2012-2014改修では、地下拡張や照明の改善が行われ、再オープン後はよりモダンで快適な空間になりました。今回も同様に、空調やセキュリティの強化が期待されます。


5.まとめ:アートがつなぐオランダと日本

2026年のマウリッツハイス改修は美術館の未来投資であり、《真珠の耳飾りの少女》の日本旅行は日蘭アート交流の象徴です。オランダ在住の私からすると、地元が少し寂しくなるけれど、日本のみなさんがこの作品を楽しめるのは嬉しい限りです。《真珠の耳飾りの少女》のニュースがきっかけで、オランダのアートに興味を持ってもらえたら幸いです。






▼ミュージアムグッズとして、《真珠の耳飾りの少女》に扮したミッフィーが大阪で販売されるかもしれませんね!




▼オランダで見られるフェルメール全7作品とフェルメールゆかりの場所を紹介しています。




▼マウリッツハイス美術館の建物には「美術館」と「博物館」、ふたつのミュージアムが存在していました。



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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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