美術館で子どもたちがアートについて語り合う光景は、いつ見てもよいものです。レンブラントの《夜警》のまえには、1グループ15人ぐらいで、4グループほどいました
このくらいの年齢から美術館でアートに触れて語ることに慣れていると、美術館を訪れることへの忌避感やアートへの苦手意識を抱くことは少なくなるんじゃないかなと思います。
なかでもアムステルダム国立美術館に展示されているレンブラントの《夜警》の前で行われる子どもたちとアートの対話は活発で、作品の存在感と物語性が子どもたちを人々を魅了していることがうかがえます。

現在、《夜警》は修復プロジェクトの最中です。2019年に始まった当初から、展示室内に設けられた広く近代的な修復室で行われており、その様子を訪れる人々が間近で見ることができます。(昨年、修復室は作り変えられて、以前より広くなりました)
![]() |
ワニスが除去された部分(赤丸) |
作品表面を保護するためのワニスが一部取り除かれていますが、その全体像はいまだほとんど手を加えられていない状態です。
一方で、アントワープ王立美術館では2023年から開始されたルーベンスの修復プロジェクトが今年9月には完了する予定ですので、進行がずいぶんゆっくりだなと感じます。
![]() |
「名誉の間」の一番奥に位置する修復室。手前の部屋にもオランダ絵画の傑作が並ぶ |
レンブラントの《夜警》の修復が行われているのは、アムステルダム国立美術館の「名誉の間」の最奥です。手前の部屋にはレンブラントやフェルメール、フランス・ハルスなど17世紀のオランダ絵画の傑作が展示されています。
![]() |
フェルメール作品がならぶ一角。2023年撮影 |
レンブラントの《夜警》の修復では、アムステルダム国立美術館が有する重要なアート作品がよい状態で展示されるにはどのように修復されているのか、また、アート作品が未来へといかに引き継がれていくのか、それを垣間見ることができて感慨深いものでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿