レンブラント《夜警》がAIの技術を使って本来の姿に~The Night Watch by Rembrandt: The Missing Pieces

2021年7月29日木曜日

アムステルダム アムステルダム国立美術館 レンブラント 修復

t f B! P L
Rembrandt van Rijn, The Night Watch, 1642

アムステルダム国立美術館で修復中のレンブラント《夜警》の現在の姿です。

作品の上下左右が真ん中よりマットな質感になっているのがわかりますか?実は、この部分は修復の過程でAIの技術により復元されたものです。

黄色の線の外側が今回AIで復元された部分

《夜警》は1715年にKloveniersdoelenのホールからダム広場のアムステルダム市役所(現•王宮)に移された際に、展示場所が作品の大きさよりも狭かったため、作品の上下左右が切り詰められてしまいました。

今の常識で考えると、作品を切ってしまうなんて考えられないですよね!


Rembrandt van Rijn, The Night Watch, 1642

AI技術により再現された「オリジナルサイズ」の《夜警》は、 余裕ができて構図が落ち着いています。


Copy of The Night Watch, Gerrit Lundens (attributed to), c. 1642 - c. 1655

AIの技術は素晴らしいと思うのですが、上の17世紀の模写や版画等で判明している背景の建物は描かれずに真っ黒になっているなので、AIもう少しガンバレと思いました(汗)

それから修復と並行してリプロダクションのプロジェクトも同時に進行しています。



図像だけでなく、技法も忠実に再現するのを目的としているそうです。



私が訪れたときは下塗りと下書きが終わって、背景の人物の顔をの部分を白く塗り始めた所で、中央の二人はまだ手を付けられていませんでした。



アムステルダム国立美術館 Rijksmuseum
Museumstraat 1
The Netherlands
1071 XX Amsterdam
https://www.rijksmuseum.nl/en

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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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