「フランダースの犬」でネロが見ることを渇望したルーベンスの作品を見てきました~アントワープ聖母大聖堂

2022年9月5日月曜日

アントワープ ベルギー ルーベンス 教会

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ベルギーのアントワープ聖母大聖堂は一定年齢以上の人にはアニメ「フランダースの犬」の舞台としてよく知られています。


アニメ「フランダースの犬」でネロが見たいと願っていたルーベンスの作品は《キリスト昇架》と《キリスト降架》の2点です。


ルーベンス《キリスト昇架》


ルーベンス《キリスト降架》


《キリスト降架》の下絵は以前ロッテルダムで開催された展覧会で見ました。ルーベンスがいかに下絵を使っていたのかも解説しています。(下の記事参照)

 

日本人にはアニメのおかげで《キリスト昇架》と《キリスト降架》の方が有名ですが、中央の祭壇にあるのは下の作品です。



聖母大聖堂という名前にふさわしく聖母マリアが讃えられています。


《聖母被昇天》

人間としての生を終えた聖母マリアが天使たちに導かれながら天へと昇っています。

一方、地上を見ると柩のなかから聖母マリアの遺体が無くなって慌てふためいていたり、天へと昇っていく聖母を見送ったりしている聖人の姿があります。


《聖母被昇天の下絵》1622-1625年頃、マウリッツハイス美術館蔵

この作品の下絵はマウリッツハイス美術館が所蔵しています。

細かく比較すると棺の前に座る女性が二人になっていたりと、下絵から変更した部分がいくつかあって、ルーベンスの制作の様子が伺えます。



中央祭壇の作品だけでなく、この教会のなかには聖母マリアに捧げた作品がたくさんあります。



現在、アントワープ大聖堂は改修工事が行われていて、長い時間の中で漆喰で隠されてしまっている教会内の壁面装飾を復活させようとしています。

改修工事が終われば、上の写真の様な美しい文様が教会を飾っていることでしょう。





Groenplaats 21
2000 Antwerp



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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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