大人のためのドールハウス~Gemeetnemuseum in Den Haag

2014年10月30日木曜日

デン・ハーグ デン・ハーグ市立美術館

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デン・ハーグ市立美術館のデルフト焼の展示室の一画に立派なドールハウスが置かれています。これは子どものおままごと用ではなく、裕福な家庭の子女のしつけ・淑女の嗜み用のドールハウスです。手間の踏み台と比べると大きさが分かると思います。



日本ドールハウス協会のHPには、ドールハウスの起こりを以下のように書いてあります。

現代に受け継がれる”趣味としてのドールハウス”の最古のものは、1507年にドイツ・ババリア地方のアルブレイト(アルブレヒト)伯爵が収集し たものだと言われています。記録によればこの伯爵は、かなり熱狂的なコレクターだったようです。伯爵所蔵のドールハウスは、当時の街の様子を忠実に再現したもので、ミュンヘンの国立博物館には現在もその一部が保存されています。

居間:どんなインテリアだったのかが絵画よりもよくわかります。

そして17世紀オランダの裕福な家庭でドールハウスが流行った理由は以下のように書かれています。

また1600年代後半、オランダの裕福な貴族たちは、磁器、絵画、家具のコレクションに非常に熱心でした。価値あるものを見出し収集するという彼 らの風習は、やがてミニチュアにまでおよび、職人が手がけた縮小版の調度品を、本物のキャビネットなどに入れ、インテリアとして楽しみました。本物と見紛うほど精巧に作られたこれらのミニチュアには、象牙や銀で仕上げられたものもあり、小さな美術品として、またコレクションとして、大変 価値が高いものです。

ドールハウス用にしつらえられた調度品や食器などはすべてそれぞれの職人が特別に作ったものなんだそうです。ですので、小さなものでも完成度が高いです。

デルフト焼の部屋:とても精緻な作りのデルフト焼です。


アムステルダムの国立美術館には、アムステルダムに建つ豪華な屋敷と同等の価値があったドールハウスがあります。

台所:どうやって使うんだという調理器具もあります。


いまでもドールハウスは人気のようで、アンティーク・ショップやアンティーク・マーケットではたくさんのミニチュアの調度品が売られています。大きなオランダ人が小さなものを愛でる姿はとてもかわいい感じがします。



Gemeentemuseum, Den Haag
Stadhouderslaan 41
2517HV, Den Haag
http://www.gemeentemuseum.nl/en

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