ヴェールに包まれる水上生活者のハウスボートを知る「水の上の住居」展~Maritime Museum in Rotterdam

2014年10月9日木曜日

ロッテルダム 展覧会

t f B! P L
オランダ第3の都市であるロッテルダムは海運業で栄え、世界最大級の港を有しています。日本では考えられないような大きな船を街中でも見ることができます。そんな港湾都市ロッテルダムの中心地に海洋博物館Maritime Museumがあります。

外観はかなり硬派な感じ。



なかでの撮影は禁止されているので写真はありませんが、とても充実した美術館でした。私が行った時でも常設展を含めて9つの展覧会が開催されていました。

そのなかで興味を持ったのが「水の上の住居」展。

 Martime Museum HPより


いわゆるハウスボートに関する展覧会です。オランダには水上に住んでいる人は2万人以上、約1万2千家族がいるそうです。彼らは船を改造したり家を運河に建てたりして水上で生活しています。


私はこれまでこのハウスボートを外側からしか見ていなかったので彼らは狭いボートのなかで電気も水も自由に使えない状態で生活していると思っていましたが、この考えは間違っていました!

テレビやネットはもちろんのこと、最新のシステムキッチンが備え付けられていたり、室内を映したビデオを見る限り陸上の生活と同じでした。水上生活者のインタヴューでもハウスボートに対する偏見があるために、可能な限り船内を見学できるようにしていると言っていた人がいました。

アムステルダムのハウスボート_Wikipedia Commons
陸上の家と水上の家の違いは「水の上に浮いている」かどうか。水上の家で生活する利点は自然を感じられることだそうです。基本的に平屋で天窓を付けたりして家の中に光が燦々と差し込んでいます。私にはデメリットに思える風やそばを走り抜けるボートによって家が揺れることも「生きている」ことが実感できてよいのだそうです。

ハウスボートに住む人たちの日常生活を垣間見て、目から鱗がボロボロ落ちる展覧会でした。


Maritime Museum
Leuvenhaven 1
3011 EA, Rotterdam
http://www.maritiemmuseum.nl/en
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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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