ヘンドリック・ヴィレム・メスダッハは19世紀のオランダ人画家で、デン・ハーグで活躍した画家たちのグループ、ハーグ派の中心人物です。
デン・ハーグには彼の名前を冠したふたつの美術館、メスダッハ美術館とパノラマ・メスダッハがあります。
今年は彼の没後100年にあたり、それを祝うためにパノラマ・メスダッハが改修されて再オープンしました。ここには、メスダッハの代表作《1880年のスヘーフェニンヘン》があります。この作品はメスダッハが画家仲間と共に、4ヶ月という短期間で完成させた、高さ14メートル、長さ120メートルの巨大な作品です。
この美術館を訪れる前にすでに本などで作品を見ていてそれほど期待していなかったのですが(失礼!)、見た後はオススメできる作品で、ぜひ体験してほしいものです。
階段で、筒のように丸められた作品の中心へと登っていくのですが、登りきったときに360度拡がる景観から感じられる開放的な雰囲気は何度味わってもいいものです。
残念ながら、写真では全く伝わりません。
作品の前には本物の海砂が撒かれています。
作品と砂の色が馴染んでいて、上の写真だと境目を見極めるのが難しいですね。ですが、目を下に落とすと。。。
細部を見ていくと、絵を描くメスダッハの妻の姿や
漁村であったスヘーフェニンヘンで働く人々の姿が見えます。
絵を見るには、下にある櫓の下かららせん階段を登ります。この不思議な形の台の上には外光が取り込めるように天窓があります。天候の変化によって作品の様子が変化し、長い間見ていても全く飽きません。
ところで、中央に立つこの変な台は何だろうと思って観察してみると、上部の透明なフィルムに線描を見つけました。
メスダッハはスヘーフェニンヘンの海岸に建てた櫓の中に入って、360度の風景を描きとめ、このフィルムをもとに巨大な作品を制作したそうです。
構想の段階から、作品の約半分が空に割かれているのがよく分かります。
Panorama Mesdag
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