ホームページを見る限り、作品数が少なそうだったので、クリムトさえ見られればいいかな、とあまり期待せずに行ったところ、思いもよらない格好良さでテンションが上がりました。
まずは作品よりも、おしゃれな部屋の雰囲気を堪能しました。
センスいいな〜。
ゴールドに彩られた、何とも艶めかしい女性が現れました。上気したバラ色の頬、白い歯を見せる唇、恍惚の表情を伝えるうっすらと開けた目。妖艶という言葉がぴったりです。
表情やバックの見事な装飾に目が引き付けられますが、くまなく観察すると柔らかなお腹とまんなかにあるちょこんとしたおへそがとても魅力的でした。
しかし、そのおへその隣には将軍ホロフェルネスの首が…。
この作品は街を守るために敵陣に乗り込み、祝宴で酔って眠ってしまった将軍の首を切り落とした美しい女性ユディトを描いたものですが、この細腕で無骨な男性の首を断ち切れるようには思えません。
あまりにもクリムトのユディトが妖艶なので、彼女の魅力に負けた将軍の部下が代わりにやったんじゃないかとも思いました。(本当は神の加護でできたんでしょうけど…)
《ユディト》との対称的だったのがシーレの《エディット》。
こちらはシーレの妻エディットを描いたもの。穏やかで、ちょっとはにかんだような表情が彼女の 初々しい雰囲気を伝えています。
印象的なドレスは、エディットが自分でシーレのアトリエのカーテン地を利用して作ったものです。しかし実際の生地は太い白と黒のストライプだったものを、シーレがカラフルで繊細なものへと描き変えています。
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