メーヘレンの贋作としてわかっている作品は、フェルメール作品6点、ピーテル・デ・ホーホ作品2点だそうです。
いつもは≪エマオの食事≫が展示されているのですが、現在、テル・アビブ美術館での展覧会「フェイク(贋作)?」展に貸し出されているので、別の3作品が展示されていました。
現代の目で見ると、油彩のツヤがなくなって色褪せているということを割り引いてみても、フェルメールとはとても見えません。
お疲れ顔のキリスト。こちらは、《エマオのキリスト》の習作と考えられた作品。《エマオのキリスト》がフェルメール作品と認められた後、こちらの作品が「発見」され、当然ながらこの作品もフェルメールの作品だと鑑定されました。
絵の具があちこち剥落してしまっている≪イサクの祝福≫(贋作)。フェルメールの初期作品だとされました。
光の粒が散りばめられたパン。フェルメールがカメラ・オブ・スクラを用いた作品で認められる技法です。
フェルメール作品が発見され始めた当時の人々は、こういう技法に騙されたんでしょうね。でもこの赤ワインは血の色みたいです。。。
ギョロっとした目。この顔は17世紀といよりも1900年前後という感じ。でも黄色い上着は≪真珠の耳飾りの少女≫が着ているものと同じものです。
まだ1世紀も経てない作品なのに画面の損傷が激しい。剥落や割れ、歪みなどなど。メーヘレンがこの絵に古色を付けるためにわざわざ破った個所もあるそうですが、それにしてもひどい損傷です。メーヘレンの贋作だと判明した後、何の手入れ(修復)もされず、打ち捨てられていたんでしょうね。
これはピーテル・デ・ホーホ≪居酒屋≫(贋作)。構図や小道具など研究されているのに、血のような赤色が台無しにしてます。
ボイマンス・ファン・ベーニンヘン美術館は、知らなかったとはいえ贋作を購入してしまった戒めとして、これらメーヘレンの贋作を展示しているのかもしれません。
関連記事
【フェルメール】贋作者ファン・メーヘレン→こちら
Museum Boijmans Van Beuningen
Museumpark 18-20
3015 CX Rotterdam
the Netherlands
http://www.boijmans.nl/en/#kPTbKcppV74PH1UJ.97
0 件のコメント:
コメントを投稿