デ・スタイルの光の中で~In het licht van De Stijl @LUMC in Leiden

2017年8月31日木曜日

デ・スタイル ライデン 展覧会

t f B! P L
2017年、オランダは国を挙げてデ・スタイル一色です。

世界一のモンドリアン・コレクションを誇る市立美術館を有するデン・ハーグや、近代美術を扱ったアムステルダム市立美術館で大規模な展覧会が開催されていますが、この夏はライデンでもデ・スタイル100周年を盛り上げるたくさんの展覧会が開催されています。

ライデンはテオ・ファン・ドゥーズブルグとモンドリアンが、100年前の1917年に雑誌『デ・スタイル』を創刊した地です。雑誌の名前であった「デ・スタイル」は彼らを総称する名前となっています。

モンドリアンに代表される芸術運動デ・スタイルの精神は現代でも光を放っています。色彩を絞った、幾何学的で抽象的な表現方法などです。



ライデンにあるLUMC(ライデン大学メディカル・センター)では、「デ・スタイルの光のなかで」と題した展覧会で、デ・スタイルの芸術が今の芸術にどのように息づいているかを検証します。


Jan Maarten Voskuil, Non-fit broken cadmium yellow, 2017

黄色一色に塗られたキャンバスの断片で構成された作品。額を排して、絵画ではなくオブジェクトとして構成されています。

モンドリアンも作品が制限される額を排して、作品を空間に解き放ち空間に影響を与えていました。下の作品だとそれがもっとも顕著に表れています。

Henriette van 't Hoog, 2011-2017

デ・スタイルの特徴である、面を一色で塗りつぶす色面で構成された作品ですが、原色ではなくやさしい色合いであるために北欧インテリアを連想させます。オランダでも人気のデンマークのインテリアブランド「HAY(ヘイ)」っぽいです。



作品を横から見ると、折り紙のように立ち上がっているので作品に自然な影をおとしていて、実際の色面よりも多くの色面があるような錯覚に陥ります。


会場の雰囲気はこんな感じです。

会場以外でも作品が展示されています。

Krijn de Koning, Work (as a part of a), hout en formica, 2007

こちらの建築物の一部は12月まで展示されています。

Menashe Kadishman, Kissing Birds, 1998

背後の窓からの光でとても印象的だった彫刻。


Margriet van Breevoort, Homunculus Loxodontus, 2016 

病院の入り口で出迎えてくれる、つぶらな瞳をした異星人(?)。病院の待合室で待つ患者の気持ちを表しているんだそうです。こちらは隣の椅子に座って写真を撮っていいそうですよ。






In het licht van De Stijl
2017.05.11-2017.09.03

Leids Universitair Medisch Centrum
Albinusdreef 2
2333 ZA Leiden
自分の写真
ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

最新記事

にほんブログ村 美術ブログ 美術鑑賞・評論へ
にほんブログ村 海外生活ブログ オランダ情報へ

このブログを検索

Translate

QooQ