砂の彫刻、完成!

2014年9月23日火曜日

デン・ハーグ 彫刻

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以前、制作途中の様子をあげた砂の彫刻が完成していました。これらはオランダ王室200周年を記念したものでした。



まず真ん中の作品にいる二人の人物はどちらもヴィレム1世です。



左のヴィレム1世は「オラニエ公ヴィレム1世」で、オランダ建国の父として知られています。彼は16世紀にスペインからのオランダ独立戦争である80年戦争の指揮を執った人物です。この戦争ののちにオランダ連邦共和国(通称オランダ共和国)が誕生しました。



右のヴィレム1世は「初代オランダ国王ヴィレム1世」で、「オラニエ公ヴィレム1世」の子孫です。18世紀の終わりにフランス軍が侵攻してきて共和国が崩壊すると一旦イギリスに亡命しましたが、フランス軍が撤退した1813年に再びオランダに帰ってきました。そして1815年のウィーン会議でオランダ国王として正式に認められました。



二人のヴィレム1世の姿は絵画や彫刻などで残っているのですが、この砂の彫刻はそれらにとてもよく似ています。「建国の父」と「初代国王」が並んでいる姿はなかなか感慨深いものがあります。

左側の砂の彫刻は、初代国王ヴィレム1世がイギリスから船でオランダに帰ってきた様子を表現しています。舞台となったのはデン・ハーグの北にある海辺スヘーフェニンヘンです。



そして最後に、現在のデン・ハーグの街の様子が右にあります。後ろには20世紀の建物が立ち並び、中段に17世紀に建てられたマウリッツハイス美術館、その右手前には13世紀の「騎士の館」があります。オランダの政治の中心地であるデン・ハーグの歴史の厚みが感じられます。



「騎士の館」は今では国会の開会式など行うセレモニーの場として使われています。開会式が行われる日は毎年9月の第3火曜日で、「プリンンシェスダッハ」と呼ばれています。そのとき国王は黄金の馬車にのって「騎士の館」へと向かいます。その馬車が手前にあります。

これらの砂の彫刻にはオランダの歴史をぎゅっと凝縮されています。



おまけ:彫刻と同じ建物があるのが分かりますか?




関連記事:砂の彫刻、制作中!(9月16日)

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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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