ロンドンのナショナル・ギャラリーで開催中のドガの展覧会。
メインのギャラリーから離れた部屋だったので人が少なく、じっくりと見れました。
ドガのパステルは軽やかで的確。フワフワとしたチュチュとそこで穏やかに絡みつく光をみているだけでも楽しい。
踊り子が身に着けるチュチュって面白い衣装だと思う。上半身は身体に沿っているのに下半身はボリュームがあって、脚の動きに合わせて揺れ動く。それを身につけているだけで空間的拡がりが出てくる。
ドガの作品は油彩よりもパステルの方が好き。踊り子の手脚の伸びやかさが出ている。
画材の特性によるのかもしれないけれど、油彩は奥へ遠ざかる空間表現、パステルは手前に迫り出してくる空間表現をしている。
当時は神の裸体を描くことは許されても、人間の裸体を描くのはまだ厳しかった時代。ドガが女性の裸を描く場所に選んだのが風呂場。洗い桶にしゃがんだ女性を数多く描いている。
まとまったドガの作品を見て、「女性の身体と円が好きなのかな?」という、自分でもなんでこんな考えが出てきたんだろうという不思議な印象を持ちました。
踊り子とチュチュ、裸体の女性と風呂桶。
どなたか分かってくれる人はいませんか?
0 件のコメント:
コメントを投稿