1月27日まで、デン・ハーグ市立美術館で開催されていたヤウレンスキーの展覧会です。
ヤウレンスキーといえば、この人間の頭部を描いたシリーズが有名です。
ですが、ここに至るまで紆余曲折がありました。
ピカソの青の時代にちょっと似ている作品。
それから、表現主義に傾いていって、平面的で力強い色彩に。
この時代に描いた自画像は頑固おやじみたいです。上の後期印象派に強い影響を受けたときに描いた穏やかな紳士とは別人です。
ドイツで活躍していたヤウレンスキーでしたが、第一次大戦がはじまりが外国人の国外退去が促されるようになると、ロシア人であるヤウレンスキーはスイスへと亡命しました。
ヤウレンスキーはスイスのレマン湖のサン・プレ(Saint-Prex)で小さなアトリエを構え、彼の独房の中の僧侶のように、たった一つの窓からの眺めを繰り返し描きました。そして、その作品はだんだんと明るく抽象化されていきました。
関節炎のために指や肘を動かすことができなくなったとき、彼は腕を伸ばしてブラシを両手で握り締めるという新しい作業方法を採用することを余儀なくされました。その痛みに耐えながら、繰り返し繰り返し約1000点もの頭部を描きました。
Alexeij von Jawlensky: Expressionism and Devotion
2018.09.29-2019.01.27
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