フェルメールが住んでいたマルクトから5分くらい歩いたところに、フェルメール行きつけのパン屋さんがありました。写真真ん中の一階が白い建物です。"DE GULDEN COP"(黄金の頭)の文字が目印です。
オランダ文化遺産庁でこの建物のことを調べてみると、建築年についての記述はありませんが、ファサードなどが18世紀のものとあるので、18世紀に建て替えられたものかもしれません。
ここにはヘンドリック・ファン・バウテンが営むパン屋があり、家計の苦しかったフェルメールは後払いでパンを買っていました。
フェルメールが1675年に亡くなったときには、ツケが617ギルダー3スタウバー(約280ユーロ、1ユーロ=2.2ギルダー)残っていたそうです。
フェルメールの妻カタリナは借金完済後は返却してもらう約束で、フェルメールの作品を2点《手紙を書く女と召使》(アイルランド国立絵画館)《ギターを弾く女》(ケンウッド・ハウス、ロンドン)を渡しました。
店主であるバウテンはこれらの作品を店の壁に掛けていたそうです。
パン屋にフェルメールの作品が飾られていたなんて、いまではちょっと考えられませんね。
De Gulden Cop
Koornmarkt 31
2611 EB, Delft
- Miiru
- ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog
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