2017年のヴェネツィアビエンナーレのメキシコ代表に選ばれ、国際的に活躍しているアーティストです。
シンバルで作られた巨大なモビール。
来館者はバチでたたいて音を出すことができます。たたくとゆらゆらと揺れて姿を変えます。
観覧者によって気分によって作り出される音楽が変わります。
お父さんと小さな子供の演奏がにぎやかで楽しそうでした。子供が揺れて逃げるシンバルをキャッキャッと追いつつたたく高い音と、お父さんの深く長く響く音のアンサンブルが心地よかったです。
彼の代表作はなんと言っても紙で作られた黒い蛾の大群によるインスタレーションです。蛾や蝶が苦手な人でなくてもちょっとゾワッとするぐらいびっしりいます。
水が容器に合わせて姿を変えるように、空間に合わせて変化します。
群れになって羽ばたき、隅にたまり、また群れて移動していく。一切動いていないのに、羽音が聞こえてくるようです。
大きさや形が違います。触角はありません。
哀しみの記録と追悼と希望が詰まっている作品。
1985年、メキシコで大きな地震が発生しました。多くのメキシコ人は地震後に政府の対応が不十分であるとして不満を持ちました。
アモラレスは地震で建物に刻まれたひび割れをトレースして増幅させました。地震後の政治的な混乱から新しい秩序が生まれるのと同じように、不規則なひび割れから整った秩序のパターンを見出しました。
Carlos Amorales – The Factory
2019.11.23-2020.05.17
Stedelijk Museum
Museumplein 10,
1071 DJ, Amsterdam
http://www.stedelijk.nl/en
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