ヒブラルファロ城を巡ってかなり疲れていたし、ここは日陰もあって居心地がいい。とりあえず観客席に腰を下ろして、少し休憩することにしました。
| 発掘の現場が遺されています。 |
この古代ローマ劇場は、紀元1世紀、アウグストゥス帝の治世に建設さこの劇場は紀元1世紀、アウグストゥス帝の時代に建てられたもので、当時この地を「マラカ(Malaca)」と呼んでいた街の誇りだったそうです。直径約31m、高さ16mと比較的小ぶりながら、丘の自然な傾斜を上手に利用した設計で、ローマ建築らしい頑強さと優美さが調和しています。
約2世紀にわたって賑わったあと、3世紀末に幕を閉じ、その後は土の下に埋もれて忘れ去られていました。イスラム時代には、劇場の石材や柱がアルカサバの建設に再利用されたため、長い間その存在自体が誰にも知られていなかったのです。
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| 左側の茶色い通路の下にも、ローマ時代の遺構が続いています |
そして1951年、新しい文化施設の建設工事中に、突然この古代劇場が姿を現しました。今では観客席の一部が修復されて開放され、舞台部分は発掘途中の状態のまま公開されています。
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| ローマ劇場と丘の上にあるアルカサバ。さらにのぼるとヒブラルファロ城がある。 |
すぐ後ろには赤褐色のアルカサバがそびえ、そのさらに上の丘にはヒブラルファロ城があります。ローマ時代、イスラム時代、キリスト教時代……異なる時代が同じ丘の上で層をなしながら、静かに共存している。争うことなく重なり合う、そんなマラガらしい寛容さが感じられる場所です。
無料で入れるこの小さなローマ劇場は、大聖堂やピカソ美術館のような賑わいとは対照的に、ひっそりと温かい雰囲気を持っています。観客席に座って、風に運ばれてくるオレンジの花の香りを楽しみながらのんびり過ごした、お気に入りの場所になりました。
▼古代ローマ劇場の公式サイト
▼ヒブラルファロ城に行った時の記事はこちら

