美術館の庭でミロの彫刻を1~Miro in the Rijksmuseum Gardens in Amsterdam

2015年9月21日月曜日

アムステルダム アムステルダム国立美術館 彫刻 展覧会

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アムステルダム国立美術館から帰ろうとして、ふと庭に目を向けると巨大な彫刻が展示されていました。スペインの芸術家ミロです。



幸運なことにMiro in the Rijksmuseum Gardensが開催中でした(2015年10月11日まで)。上の写真からでも、ミロらしいおおらかな曲線を伴ったブロンズ彫刻と、クワなどの生活用品を組み合わせてカラフルな色を施した彫刻が見えて、幅広い作品を集めていることがわかります。

ミロが制作した150以上もの彫刻のうち、そのほとんどが70歳以降の制作されたものなのですが、よくこれだけ巨大なものをその年齢で作れたものだと驚かされます。また、彫刻からあふれ出る瑞々しい感性は、年齢を感じさせません。

これまでミロの彫刻をまとめて見たことがありませんでしたし、国立美術館の庭を歩いたこともなかったので、お散歩がてら、展示されているミロの彫刻全23点(うち2点は館内展示)を写真に収めてきました。

まず最初は、ミュージアムスクエアから美術館入口に向かって右側のお庭です。そこには7点展示されてました。


1. Femme debout, 1969


1. Femme debout, 1969

プリミティブな女神像のような力強さを感じます。題名から女性像だということが分かるのですが、くちばしのように突き出した口や翼のような短い手から、ミロが好んだモティーフの鳥のようにも見えます。三本の線で表現される後ろ髪がとてもキュートです。


2. Personnage, 1969

ミロの絵から飛び出してきたようなユーモラスな形とカラフルな色彩が施された作品。髪の毛はやっぱり線であらわされていますね。


3. Oiseau solaire, 1966

ミロが初めて取り組んだ彫刻が1946年の《太陽の鳥》と《月の鳥》です。粘土で形作ったのちにブロンズで鋳造しました。その後、20年にも渡って繰り返し制作される、重要なモティーフになりました。この作品もそのひとつです。大空を舞う鳥のようにも、青い海を鳥のように泳いでいくイルカのようにも見え、観る人によってその姿を変えます。



4. Oiseau lunaire, 1966-1983
三日月のモティーフを組み合わせて作ったような彫刻《月の鳥》。いくつも制作した《月の鳥》のなかで、これが最も大きく、高さが約4メートルもあるそうです。今回の展示の中で一番迫力があります。月を仰ぎ見て、礼賛しているようです。

5. Femme et oiseau, 1967
一見すると「?」が頭にたくさん浮かんでくる作品です。でも《女性と鳥》というタイトルと三つ上のカラフルな作品を手掛かりにすると、女性の頭の上に赤い鳥がとまっているように見えてきます。黄色いクワはもちろん髪の毛です。

6. La caresse d'un oiseau, 1967
この作品の頭の上にも鳥がとまっています。鳥のくちばしと飛び出した鼻が、おそろいみたいでかわいい。

7. Jeune filles s'évadant, 1967
ミロの彫刻の中で異彩を放つこの作品。やけになまめかしい脚が印象的です。これはマネキンの脚を使っているんだそうです。空想的部分と現実的な部分がアンバランスで、目が離せなくなりました。

ここまでの7作品を見終わると、なんとなくミロの思考が理解できるようになってきました。あと16点!!


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Miro in the Rijksmuseum Gardens1

Miro in the Rijksmuseum Gardens2

Miro in the Rijksmuseum Gardens3

Miro in the Rijksmuseum Gardens4

MIro in the Rijksmuseum Garden 5

Miro in the Rijksmuseum Garden 6


Miro in the Rijksmuseum Gardens
2015.06.19-10.11

アムステルダム国立美術館 Rijksmuseum
museumstraat 1
The Netherlands

1071 XX Amsterdam
https://www.rijksmuseum.nl/en
自分の写真
ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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