ロッテルダムのクンストハルで開催中の「ボテロ」展に行ってきました。
ボテロは世界中にファンを持つ、コロンビア出身の現代アーティストです。
彼の作品の特徴はなんといっても、ふっくらとボリューミーな体。でも決して重さを感じさせません。風船のようなふわふわとした軽い印象を与えます。
ボテロがオールドマスターの峻厳な絵画を描くと、なんだかふっくらとしたフォルムのためか全部が癒し系になります。
ヤン・ファン・エイクの《アルノルフィーニ夫妻像》も、気のいい商売人の夫婦のようです。
丸い背中が愛らしい。
そして、もうひとつのボテロの特徴が鮮やかな色彩。深く湿気を帯びた緑と朱赤の対比が目を引きます。
これは20世紀初頭の前衛美術の影響もあるでしょうが、むしろ上の作品のようにコロンビアの自然の色からきているのだと思います。
今回、一番に目を奪われたのが彫刻でした。展示室に入って、絵画作品を見るより先に、一気に彫刻作品を見ました。
絵画作品から出てきたようなボリュームと、その曲線から醸し出されるおおらかさ、そして原始的な力強さに打ちのめされました。
この馬は古代彫刻のような、圧倒的な存在感を放っていました。
これまでボテロは絵画しか見たことがなかったので、彫刻という彼の新たな魅力を知ることができてとても良い展覧会でした。
Botero: Celebrate Life!
Kunsthal
Museumpark
Westzeedijk 341
3015 AA Rotterdam
http://www.kunsthal.nl/en/#tijdlijn-2016-05
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