ダッチ・デザインの牽引者、リチャード・ハッテンの展覧会です。
ハッテンの名前を知らない人でも、下のダンボマグカップは見たことのある人も多いと思います。このカップをデザインしたのがリチャード・ハッテンです。
今回は、彼がデザインした多くのプロダクトの中から椅子にテーマをしぼり、彼が収集した椅子とともに展示しています。
約100色もの色彩が層をなしています。
小学校の図工の時間に、堆朱を削り出してこんな色層のキーホルダーを作ったことを思いました(笑)
近寄ってみると、この層を作り出しているのがフェルトだということが分かります。
一枚一枚くりぬいて、手作業で重ねていったそうです。
この椅子の形は2008年に発表された《雲の椅子》と同じです。でもその時はアルミニウム製で周りの景色を反射する鏡のように磨かれたものでした。
それが温かみのあるフェルトで作られることで、雲というよりも地層を連想させるデザインになっています。
この左の椅子はデン・ハーグ市立美術館のカフェでおなじみの椅子です。
座面がメッシュになっているので、座るとたわんでフィットしてくれるので、とても座りやすくお気に入りです。
この椅子の名前は《ベルラーヘ》と言い、その名前はデン・ハーグ市立美術館を設計したH.P. ベルラーヘの名前にちなんでつけられました。
展示室には、椅子に魅せられたデザイナー、ハッテンがコレクションしているイスが展示されています。
有名デザイナーの作品や名作といわれる椅子が目白押しです。
カフェになんとなく置かれている見慣れたイスが、実は有名デザイナーの作品だったりしてハッとするものも多くありました。
見た瞬間、「うわー!」と声が出てしまった写真。
ダッチ・デザインを代表するデザイナーが代表作とともに一枚の写真に収まっているではないですか!左からマルセル・ワンダース、リチャード・ハッテン、マールテン・バースで、しかも、撮影はアントン・コービンです!
現代オランダ・アート界のトップの共演に、思わずテンションが上がってしまいました。
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2018.03.10-2018.08.19
Gemeentemuseum, Den Haag
Stadhouderslaan 41
2517HV, Den Haag
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