ゴッホが憧れたミレー~Van Gogh and Millet @ Van Gogh Musuem in Amsterdam

2020年6月3日水曜日

アムステルダム ゴッホ ゴッホ美術館 展覧会

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2020年1月まで「ゴッホとミレー」の展覧会が、ファン・ゴッホ美術館で開催されていました。

フィンセント・ファン・ゴッホは、フランスの画家ジャン・フランソワ・ミレーの作品に大きな憧れを抱いていました。彼もミレーと同じように、農民の生活を描きたいと考えていました。ゴッホは最終的にミレーとは全く違う作品を描くようになりましたが、ミレーがゴッホの心の中からいなくなることはありませんでした。




ミレーはフランスの農家に生まれた画家として知られ、農民の家庭で育ち、自分のルーツを誇りに思う素朴な男です。ゴッホはミレーに共感し、ミレーのように農民の生活を描きたいと思ったのです。

ゴッホはミレーの農民を描いた作品を勉強し、作品の模写をし、実際に働く農民の姿を絵に描きました。しかし、農民の生活の過酷さを伝えようとした《馬鈴薯を食べる人たち》では作品が暗すぎるや人体の果房学的構造が間違っているなどと言われ、次の段階へと進んでいきます。

ゴッホ美術館で行われていたコンテンポラリーダンス。種を蒔く姿がさまざまに表現されていました。

新たなインスピレーションを得るためにパリに行ったゴッホはそこで光と色と新しい描く対象を発見し、自分のスタイルを確立し始めます。

パリで2年間を過ごした後、ゴッホは南フランスのアルルに移り住みます。そこで再び、農民の生活を描きたいと思うようになります。新しい田園風景に刺激を受けたゴッホや収穫の風景や種まきなどの農民をテーマにした作品に回帰し、次第に日々の力仕事で疲れ果てた農民と美しい自然を対比して描くようになりました。

ミレーとの違いは、ゴッホの作品では前景の風景が強調されているということ。農民が主役だったミレーに比べて、ゴッホの農民は自然に溶け込んでいます。


Van Gogh and Millet
2019.10.04-2020.01.12

Van Gogh Museum
Museumplein 6
1071 DJ Amsterdam
http://www.vangoghmuseum.com/en


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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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