イスラム建築の傑作、アルハンブラ宮殿:訪れる前に知っておきたいこと~Alhambra and Generalife in Granada

2025年7月14日月曜日

グラナダ旅行2025 スペイン

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スペインのグラナダのアルハンブラ宮殿に行ってきました。噂に違わぬ素晴らしさでした。



スペインのグラナダに佇むアルハンブラ宮殿は、世界遺産に登録されたイスラム建築の傑作であり、訪れる者をその美しさで魅了します。13~14世紀にナスル朝の王たちが居城として築いたこの宮殿は、後にキリスト教徒によるレコンキスタを経てスペイン王室の宮殿としても使われました。繊細なタイル装飾や幾何学模様のアーチ、壮大な庭園が特徴で、歴史と芸術が織りなす空間は唯一無二です。

また、想像していた以上に宮殿内に植物と水があふれていて驚きました。宮殿内のショップでは『アルハンブラの植物』という本が販売されるほどの緑の豊かさです。



今回の記事ではアルハンブラ宮殿を楽しむための要点をまとめています。私がアルハンブラ宮殿に行く前に情報収集したときに、「こういう情報が欲しかった!」というのをまとめています。



目次
  1. アルハンブラ宮殿の地図
  2. ナスル朝宮殿
  3. 要塞アルカサバ
  4. 夏の離宮、ヘネラリフェ
  5. アルハンブラ宮殿を満喫するための事前準備
    ◆チケットの事前予約
    ◆歩きやすい服装と飲み物を持参
    ◆ナスル朝宮殿の予約時間よりも30分前に入場パビリオンに到着しよう
    ◆市内からアルハンブラ宮殿まではバスかタクシーで
    ◆必要のない荷物はロッカーに預けて
  6. 魅力的な周辺地区
  7. まとめ



1. アルハンブラ宮殿の地図


アルハンブラ宮殿は単一の宮殿ではなく、複数の宮殿や庭園を含む場所の総称です。

今回はアルハンブラ宮殿で多くの観光客が訪れる3つの場所に絞って紹介します。
1.「ナスル朝宮殿」:アルハンブラ宮殿と聞いてイメージする場所
2.「要塞アルカサバ」
3.「離宮ヘネラリフェ」




アルハンブラ公式サイトからダウンロードできる地図に、「ナスル朝宮殿」「要塞アルカサバ」「離宮ヘネラリフェ」の場所と入場パビリオンからの道筋を示しました。

入場パビリオンからナスル朝宮殿までは、寄り道せずに歩いて約15~20分です。




ナスル朝宮殿・要塞アルカサバと、離宮ヘネラリフェは離れた場所にあります。アルハンブラ宮殿を見学するための一般的な所要時間は約3~4時間といわれています。ですが、3か所全てを訪れたい場合は、時間と体力の両方に余裕を持って訪れることをおすすめします。

▼地図は以下のアルハンブラ公式サイトのこのページからダウンロードしました。
https://tickets.alhambra-patronato.es/wp-content/uploads/2021/11/plano_recinto.pdf

▼アルハンブラ公式サイト(英語)

https://www.alhambra-patronato.es/en


2. ナスル朝宮殿

ライオンの中庭

宮殿の中心となるナスル朝宮殿では、ライオンの中庭やミルテの庭に施されたモザイクや漆喰細工の美しさに目を奪われます。




特にライオンの中庭は、12頭のライオンが支える噴水が印象的で、イスラム建築の精巧さを象徴しています。


アラヤネスの中庭(Patio de los Arrayanes)








3. 要塞アルカサバ


一方、要塞であるアルカサバからはグラナダの街並みや遠くのシエラネバダ山脈が一望でき、絶景を楽しみたい方におすすめです。


アルカサバの入口。写真右にはキオスクがあって、簡単な飲み物などが買えます。


シエラネバダ山脈








4. 夏の離宮、ヘネラリフェ


夏の離宮として使われたヘネラリフェは、水路と花々が調和する庭園が広がり、静かな癒しの時間を過ごせました。


離宮ヘネラリフェに続く、ヘネラリフェ庭園


離宮ヘネラリフェ


ヘネラリフェ庭園からナスル朝宮殿や要塞アルカサバが望めます。






5. アルハンブラ宮殿を満喫するための事前準備

◆チケットの事前予約

観光を満喫するためには、事前準備が欠かせません。アルハンブラ宮殿のチケットは入場制限があるため、公式ウェブサイトでの事前予約が必須です。特にナスル朝宮殿は入場時間が指定されており、遅れると入場できないので注意が必要です。(私が到着した12時頃には当日のチケットは売り切れていました)

チケット購入はアルハンブラ宮殿公式サイトのこのページから▼

https://tickets.alhambra-patronato.es/en/



◆歩きやすい服装と飲み物を持参

敷地内は坂道や石畳が多いため、歩きやすい靴や帽子、飲み物、それから歩き回るとおなかがすくのでちょっとつまめるものを持参すると快適です。ナスル朝宮殿近くに自動販売機があったり、要塞アルカサバの入口前には売店があったりしますが、購入できる場所は限られており、価格もやや高めです。(飲食が禁止されている場所もあります)




私が訪れた2月末でも日差しが強く暑く感じたため、夏の暑い時期に行くなら暑さを避けて早朝や夕方の訪問が理想的です。

写真撮影は可能ですが、三脚や自撮り棒、フラッシュは禁止されています。



◆ナスル朝宮殿の予約時間よりも30分前に入場パビリオンに到着しよう

ナスル朝宮殿に入るには事前に時間予約をする必要がありますが、アルハンブラ宮殿の敷地に入るには時間予約ありません。ですので、早めに入場してナスル朝宮殿の予約時間まで、その周辺を散策することができます。

入場パビリオンからナスル朝宮殿までは、寄り道しないで歩くと15~20分くらいです。アルハンブラ宮殿では各宮殿や庭園に入るために、チケットの代わりにパスポートを使用します。チケットオフィスではその登録のための時間が必要ですから、ナスル朝宮殿の予約時間よりも少なくとも30分前には入場パビリオンに到着するようにしておきましょう。



◆市内からアルハンブラ宮殿まではバスかタクシーで

グラナダ市内からアルハンブラ宮殿までは市内バスが便利です。Googleマップでは徒歩約15分と表示されますが、細い石畳の急な坂道を登ることになります。宮殿内でも歩くことを考えてバスで行くことをおすすめします。

入場パビリオンは、「Alhambra - Generalife 2」でバスを降りて道路沿いに坂を上って左手にあります。


市内バスC32


バス停横から坂を下った先にも入口がありますが、そこはチケットをすでに持っている人用の入口です。チケットを引き換える必要のある人は坂を上って入場パビリオンへ向かってください。


◆必要のない荷物はロッカーに預けて

アルハンブラ宮殿を見学するための一般的な所要時間は約3~4時間といわれています。貴重品や必要なもの以外は入場パビリオン近くにあるロッカーに預けて身軽になって見学しましょう。とくにナスル朝宮殿ではリュックや大きなトートバッグを体の前で抱えるよう指示されるため、小さめのボディバッグが便利です。


6. 魅力的な周辺地区

アルハンブラ観光の際は、周辺の魅力も見逃せません。宮殿の対岸に広がるアルバイシン地区は、狭い路地と白い家々が織りなす歴史的な雰囲気で、散策にぴったりです。

また、アルハンブラ宮殿からのグラナダ市内への帰りは下り坂なので、バスに乗らずにのんびり歩いて帰るのもおすすめです。丘を下っていくとだんだんと小さなお店が増えてきて、活気あるイスラム文化漂う地区に出ます。



7. まとめ


アルハンブラ宮殿は、歴史と美が融合した特別な場所でした。事前に十分な情報を得て計画を立てて訪れれば、安心してその魅力に深く浸ることができます。

この記事が、アルハンブラ宮殿を訪れる方の役に立ってくれると嬉しいです。グラナダの文化と歴史に触れながら、アルハンブラの魔法のような世界を心ゆくまで楽しんでください。 


▼アルハンブラ公式サイト(英語)

https://www.alhambra-patronato.es/en




▼西洋美術でルネサンスを引き起こした、ギリシャ美術にどっぷり浸ってきました

▼ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ボッティチェリ…。フィレンツェもすごかった。

▼世界遺産第一号はステントグラスとモザイクが息を吞む美しさでした。
 
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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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