ビールのチョコレート?ベルギーの石畳の街角で出会う、伝統と革新のショコラティエSjokolat

2025年7月21日月曜日

アントワープ おみやげ チョコレート ベルギー

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アントワープの石畳の通りを歩くとき、甘い香りが漂う一角に出会います。それが、Sjokolat(ショコラ)です。



一見、高級ブティックに見間違えるようなこの小さなチョコレートショップは、ベルギーのチョコレート伝統と現代的な創造性を融合させ、訪れる者を魅了します。アントワープ聖母大聖堂や市庁舎など、アントワープの歴史的中心部であり観光地のほど近くに位置するSjokolatは、地元民にも観光客にも愛される小さな名店です。

Sjokolatは、職人技と情熱が詰まったチョコレートを提供しています。創業以来、厳選されたカカオ豆と地元の素材を使い、伝統的なベルギーチョコレートの技法を大切にしています。

店内に入ると、壁一面に貼られた無機質な白いタイルが目に入ってきます。理科室や実験室のような雰囲気の室内にお店のキーカラーのグリーンとクラフト紙のようなベージュが温かみを与えています。ガラスケースのなかには色とりどりのプラリネやトリュフが所狭しと並んでいます。

オーナーシェフは、チョコレートにストーリーを吹き込むことを信条とし、季節ごとのフレーバーや地元のインスピレーションを取り入れた商品を展開しています。

店員おすすめのプラリネ





Sjokolatに訪れたのは初めてだったので、今回は店員さんにおすすめのプラリネを詰めてもらいました。

おすすめのプラリネを詰めてもらうよう頼むと、店員さんはSjokolatのハンコを押してから箱を組み立て、手際よくチョコレートを詰めてくれました。




箱をあけるとなかにチョコレートがぎっしり。プレゼントじゃなくて自分用だと言ったので、めいいっぱい詰めてくれたようです。

Sjokolatのチョコレートは、ひと口ごとに味覚を驚かせる小さな傑作でした。厳選されたカカオ豆をベースに、ベルギーの伝統的な製法と独創的なフレーバー組み合わせで、マイルドで滑らかなチョコレートの口どけと新しい味を同時に味わえます。



箱に入っていたチョコレートを並べてみました。

Sjokolatのシグネチャーはベルギー産の濃厚なダークチョコレートに、地元のヘーゼルナッツやフランダース産のフルーツを組み合わせたプラリネです。

たとえば、ラズベリーとバジルのガナッシュは、甘さとハーブの爽やかさが絶妙に調和し、ひと口で驚きを与えてくれます。

私が一番気に入ったのは上段の一番右にある、赤いクコの実をのせた柚子・ゴジベリー(クコの実)です。フレッシュな柚子の香りとゴジベリーの柔らかな食感と穏やかな甘さがとても美味しかったです。

同じくアントワープにあるショコラティエJitsk(イースク)でも思いましたが、「果汁そのものを凝縮したようなフレッシュな味わいのチョコレート」と「フルーツ×ハーブ」の組み合わせがが新しい世代のショコラティエが作る定番になっているようです。




甘いチョコレートが好きな方には、ミルクチョコレートにキャラメル(二段目右端)を組み合わせたプラリネがおすすめです。クリーミーなミルクチョコレートの優しい甘さが広がった瞬間、とろけるキャラメルの濃厚な風味が追いかけてきます。シンプルながらも奥深くとろける味わいです。

アールグレイ×ミルクチョコレートやオレンジピール×ダークチョコレートの組み合わせも素晴らしかったです。

ベルギービールを使ったチョコレート⁈


Sjokolatで珍しいチョコレートといえば、ベルギービールを使ったトリュフです。私はアルコールにめっぽう弱いので食べられないのですが、アントワープのビール文化を反映したフレーバーなので、お酒が大丈夫な方にはぜひ試していただきたいです。

お店の方によると、ビールのほのかなモルトの甘みと、ダークチョコレートのビターな風味が調和して口の中で溶け合い、後味にはビールの微かなホップの苦みが残るんだそうです。すごく魅力的なチョコレートなので、いつか酔っぱらって倒れても大丈夫な日を選んで食べてみようと思っています。




Sjokolatはベルギーチョコレートの伝統を受け継ぎつつ、現代的な感性や街の歴史を加えることで、アントワープのチョコレートシーンに新しい息吹を吹き込むショコラティエだと感じました。



SJOKOLAT
Hoogstraat 33, 2000 Antwerpen, België 




▼ベルギーのショコラティエ
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ミイル。ブログ Miruu 管理人。オランダ芸術や街散策を中心に、美術だけでなく建築なども含めた芸術について広く紹介します。 Twitter: ミイル@miirublog

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